高次脳機能障害の症状
言語聴覚士が担当する患者さんには,「高次脳機能障害」という大脳が損傷したことにより,高次脳機能に障害をもつ患者さんがいます.
高次脳機能とは,言語を使うこと,考えること,記憶すること,学習すること,感情をもつこと,などのヒトのもつ特徴的な高度な能力のことをいう.これらに障害をもつことを「高次脳機能障害」という.
失語症も高次脳機能障害の一種だ.
高次脳機能障害には,他にもいろいろ種類がある.
たとえば,麻痺しているわけでもないのに,手を動かすのが不自由だったり,目で見ている物が何だか理解できないことがある.
また,右脳に損傷があると,左側のものに注意できなくて気づかないことがある.
記憶障害においては,新しいことを覚えることができず,日常生活や仕事,勉強に差し支えます.
遂行機能障害という障害は,やる気が出なくてわがままになり,怠けたような態度をとったりする.
また,筋道の通った考え方や行動ができなくなったり,集中力に欠けたり,性格が変わってしまったりといった症状が現れる.このような症状は,性格が問題だと人格を否定されてしまうことがあるが,決してそうではない.
高次脳機能障害の患者は,このようにさまざまな変わった症状が現れるため,自分でも症状を自覚できず,周りの人からも理解されにくいことが多い.
また,社会的にもあまり認知されておらず,誤解を受けることもある.だから,高次脳機能障害の症状のある方には,言語聴覚士などのリハビリチームによる専門的な訓練を受け,周囲がしっかりと理解し,支えていくことが必要なのだ.
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